紅白幕について
おめでたいシーンにたびたび登場する「紅白幕」。「紅白」そのものの由来はかなり古く、幕として使われはじめたのは昭和初期ごろではないかとされています。
なぜ「紅白」は「縁起がいい」のがご存知ですか?それは「赤」が赤ちゃん、「白」が死や別れを意味しており、このふたつの組み合わせが「人生のハレの舞台で使われるようになったから」との説が有力だそう。ほかにも源平合戦で使われた旗印が赤と白で分かれていたことからきている説や、花嫁さんの衣装やお祝いにお赤飯を食べていたからといった説などもあるようです。
しかし見た目の色は「赤」と「白」ですが、なぜ「赤白」ではなく「紅白」と呼ぶのでしょう。あえて「紅」を用いるのは、「赤」は漢語では「せき」と音読みし「赤裸々」や「赤貧」などイメージのよくない意味を持つことから「赤」を「紅」に変えたのだそうです。
用途としては新しい始まりや門出を祝い、入学式や卒業式で多用されます。会場の壁を紅白幕で囲ったり、マイクに結ぶリボンや「入学おめでとう」「卒業おめでとう」などの垂れ幕などにも紅白が取り入れられたりしていますね。
また、建物を建てる際に行う地鎮祭でも見かけます。「地鎮祭」とは基礎工事をする前に土地の神様を祭り、これからの工事の無事を祈ることを指す行事。その土地を利用することを祝るために紅白幕が使われるんですね。その後「竣工式」でも建物が完成したことを祝う式典を催し、ここでも紅白幕を飾ります。
そのほか、お祭りやイベントの盛り上げにもひと役買う存在。お店のバーゲンセールや抽選会をはじめとしたキャンペーン、お正月などの季節行事にいたるまで幅広く使われる紅白幕。お客さんに「日頃の感謝の気持ちを表す」という意味を込め、場に華やかさを添えるものとして。お正月には、新年の祝賀とともに「新しい1年のスタート」として紅白の演出をします。
いずれにしても、ハッピーの象徴ともいえる役割を果たす「紅白幕」。
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